1997年11月、当時、四大証券の一角を占めていた山一證券が、約2600億円の簿外債務を抱えて破綻し、自主廃業をした事件は、日本のバブル崩壊を象徴するものとなりました。
自主廃業を発表した社長の「社員は悪くありませんから!」と号泣しながら会見する様子は、国民に大きな印象を与え、同時に、あれほどの大企業でも潰れるのだと、大きなシヨックを与え、バブル崩壊の深刻さを実感したものでした。
それ以降は、円高、株安、雇用不安、就職氷河期と景気の低迷は続き、ついに、中国に経済大国第2位の地位を明け渡すに至りました。
このように、経済に大きな役割と影響を及ぼす証券会社は、株式・債券などの有価証券の売買を仲介するための、非金融仲介機関としての役割を果たしております。
その具体的な業務は、大きく分けて4つあります。
■アンダーライティング業務(引受業務)は、企業が発行する新株や債券などの有価証券を、多数の投資家に転売することを前提として、証券会社がまとめて買い取る(引き受ける)業務を行います。
そして、もし売れ残った場合は、引き受けた証券会社が損失を負担することになります。
このように、証券会社がリスクを負うのは、株を発行する企業側の負担を無くし、企業が株式の発行をしやすくするためです。
■セリング業務は、募集・売出業務のことで、ディストリビューター業務ともいいます。
これは、企業が新規発行した有価証券を購入してくれる投資家を広く募集し、売却する業務です。
これは、もし、売れ残りが発生すると企業に返品することができますので、買取ではなく委託販売という形式になります。
■ブローカー業務とは、委託売買業務のことです。投資家は証券会社に売買を委託し、証券会社は証券取引所において代理取引を行います。
すなわち、証券会社は投資家と市場の間を取り次ぐ仲介者の役目を果たすことになります。
■ディーラー業務とは、自己売買業務のことです。一定の規則の下に、証券会社が自ら投資家として有価証券を売買し利益を得るものです。
これら4種類の業務全ての免許を持ち、資本金100億円以上の証券会社を「総合証券会社」と呼びます。
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