塩分を摂り過ぎると高血圧になる、これだは誰でも知っていることですが、それだけではありません。


心疾患や腎臓病などのリスクを高める原因となるだけでなく、「むくみ」や「肌あれ」などの美容面でも悪影響を及ぼします。



1日の塩分摂取量はどれくらいにすれば良いのかと言うと、世界保健機構(WHO)では、成人1日当たりの摂取量目標値は5.0g未満と設定されています。



これに対して、厚生労働省が定めている成人の食塩摂取量の基準は、男性8.0g未満、女性7.0g未満、平均7.5gとされております。



一方、高血圧学会が推奨する1日の塩分摂取量の目安は6g未満、腎臓疾患の人の1日の塩分摂取量の目安は3〜6gとされております。




では、実際、日本人はどれくらい塩分を摂取しているかというと、男性は11.1g、 女性は9.4gで、平均すると10.25gです。



なんと、世界保健機構(WHO)基準の2倍強、厚生労働省基準の1.36倍、高血圧学会推奨値の1.7倍にも達しております。



すなわち、平均的な食生活をしていると、どの推奨基準値よりもかなり多くの塩分を摂っていることになります。



厚生労働省の調査によると、平成26年の時点で、高血圧性疾患の総患者数は約1,000万人に達しているとのこと。これだけ多くの塩分を摂取していると高血圧患者が多くなるのは無理からぬ話ですよね。



無形文化遺産に登録され、世界的にもヘルシーな料理とのイメージが定着している和食は、栄養バランスに優れておりますが、その一方で、食品を保存するために塩を使ったり、塩分の高い醤油や味噌などを調味料として多く使ったりしているため、必然的に塩分摂取量が多くなりがちです。



これに加え、ファストフードや外食、加工食品などを利用する人が増えたのも大きく影響しております。



こうした食文化を背景にしている以上、健康な人がいきなり世界基準の5gを達成するのは難しいことから、とりあえずは、厚生労働省の推奨基準を目標に減塩してはいかがでしょうか。




食事宅配サービス「ナッシュ」で塩分管理
2019/07/12(金) 05:26 健康 PERMALINK COM(0)
日本人は味噌汁や漬物が好きなため、なかなか減塩をすることが難しいのが現状です。


その原因の一つに「味」の問題があります。とかく減塩食は「味が薄くて、美味しくない」といったメージが強く、実際に食べてもそう感じてしまいます。



このため、食塩摂取量を減らすことにあまり関心を持たない人の多くは、「塩味が好きだから」とか「美味しく料理を食べたい」といった「味」に関することを理由に挙げる傾向が見られます。



また、味覚は塩味・甘味・酸味・苦味・うま味に分類されますが、加齢、ストレス、服薬などが原因で味覚が鈍くなることがあります。特に、感覚が鈍くなるのが塩味で、次いで甘味と言われています。



また、味の濃さや薄さの感じ方は慣れによるものが大きく、日頃の食生活で舌が濃い味に慣れてしまうと味覚も鈍くなって、薄味の食事は味気なく感じてしまいます。
そのため、食欲が減退したり、食べても満足感しなくなったりして、その結果、薄味の料理を食べなくなって、結局は減塩を止めてしまうことになります。



その一方で、薄味の料理も食べ続けていると、舌が慣れてきて、素材本来の旨みを感じられるようになります。そうすると、「味覚センサー」が回復し、味に敏感になって、外食や加工食品の味付けが濃い、塩辛いと感じ食べられなくなってきます。



一般的に、塩味を美味しいと感じる塩分濃度は汁物で0.8~1.2%、煮物で0.8~2%、主食と一緒に口に入れることを前提とした場合は1.5~2%といわれております。



「濃い」「薄い」の感じ方には個人差はありますが、ダシを活用して塩分濃度の範囲内で調理や献立の工夫をすれば、減塩は味気のない食事ではなく、十分に美味しく食べることができるのです。



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2019/07/01(月) 09:43 食品 PERMALINK COM(0)